水没マーチ

二次も三次も大好きなブログ
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行き先不明ハネムーン


整理してたらなんか発掘されたのでpixivに上げるほどでもなかったもの達を適当に載せておきます。
そうしてお久しぶりです。
この一月の間になんとヴァンガにハマり、きゅんのかわいさに(:.;゚;Д;゚;.:)ハァハァしておる日々です。

やっぱカードゲームアニメはいいですよね。闇落ち特殊能力その他諸々。
厨2心を擽られる設定盛りだくさんです。
絶賛2期放送中ですが、櫂アイの新婚旅行はいつなのでしょうか?

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救済の交錯(うみねこ/理御+戦人)

「もう、いいんですよ」

抱きしめられた腕にぎゅう、と力がこもるのを感じた。それが、あの日消えた“彼女”に抱かれた腕を彷彿とさせて、嗚呼確かに彼女は“彼女”なのだななどとぼんやりした思考が頭を掠めた。
どうしたことか、目頭が熱くて、胸が詰まる。

なんだ、泣いているのか、自分は。


「もう苦しまなくていいんです。“私”だって、それを望んでいる筈がない。だから、私が赦しますから、あなたはもう救われてもいいんですよ」


零れ落ちた涙は止まることを知らない。やがて彼女の服と自分のマントにじんわり染み込んでいく。情けないことに、漏れる嗚咽を飲み込むことさえできない。

ごめん、と。
声にならない声で呟いた。彼女に謝ったところでどうしようもないけれど。それでも謝罪をせずにはいられなかった。いつだって自分は誰かを苦しめてばかりで、本当に、情けない。
赦すと彼女は言った。彼女は“彼女”ではないけれど、もう苦しまなくていいと。もう、悲しまなくていいと。確かに、赦されたかった。ずっと傷付けて、それでも尚待ち続けてくれて、けれどそれにすら気付けずに。
自分の犯した罪は大きい。この罪がすべての始まりで、原因。だから“彼女”を甦らせて償おうとした。(それは結局自己満足の無駄な行為だったけれど!)

彼女が俺の頭をそっと撫でる。
それは幼子を宥めるような、すべてを包むような優しい手つきで。
余計に、分からなくなった。

本当に自分は赦されていいのだろうか?
この苦しみこそが贖罪ではないのか?
いいやそれこそただの自己満足ではないか?

出口の見えない思考の迷路。まるであの最低の魔女たちに閉じ込められた時のように、それは藻掻いても暗闇しかない牢獄とよく似ている。そこに差し込む光のように、彼女の腕はひたすらに、体を包み込んだ。その温もりが心地よく、ゆっくりと眠気が近づいてくる。

「おやすみなさい」

(記憶の彼方、母の温もりを思い出しながらひと時の救いを得ることをどうか、ゆるして)

だって不器用な僕らだから(P4/花主)


pixivに上げてる花主の没ネタ。
、と言いながら話は全く違います。
途中で書くの諦めたバージョン
こっちはどちらかと言うとゲー村さんぽい。

****


「俺は大丈夫だから」

その言葉がただの強がりだってことはおそらくその場にいた全員が分かっていた。

帰路で声を発する者はいなかった。
当たり前だ。あの可愛らしい女の子の死に誰もショックを隠せないのだから。
今だって涙の跡はくっきりと全員の頬に残っている。

「…じゃあ僕はここで」

静寂を破ったのは震えを抑えた直斗の声だった。
迎えを呼んでいたのだろう。少し頭を下げて車に乗り込んだ。
誰も返事をすることすらできなかった。暫く声を発していなかったからだろうか声帯が麻痺している。
その後、商店街の方に二人で去った完二とりせの背を見送って、残ったのは二年生メンバーだけとなった。
雪子と千枝は未だお互いを支えあうように寄り添っている。
この二人はあの日、壮麗たる城から、いやそのずっと前からこうやって互いを支えあってきたのだろう。
今はそれが羨ましい。そう思ってしまう程には精神的に参ってしまっているということか。

「…俺も帰るわ」

ここにこれ以上いてもぐちゃぐちゃの思考回路が混迷するだけだ。
今は一旦冷静にならなければいけない。
生田目を落とさない、真実を追い求める。
さっきそう決めたばかりなのだから。このまま自分の無力さをかみ締め続けてたって状況は良くならない。
踵を返して歩き慣れた道へと一歩踏み出したところで後ろから引き止める声があった。

「待って、花村君」

それは千枝の手を握りって不安そうにしていた雪子だった。

「あのね、」

言いにくそうに目を伏せた雪子にどうしたんだよと促す。
別にイライラしているわけではないのに声に怒りが滲んでしまった
横に立つ千枝に睨まれる。それぐらい大目に見てくれよ、と肩を竦めたところで雪子が決心したように顔を上げた。

「鳴上くんのところに、行ってあげて」

その言葉に千枝も陽介も目を見開く。

「雪子、それは……」

千枝らしからぬ歯切れの悪さ。
それは陽介も同じだった。
別れる直前に悠が言った大丈夫という言葉。
それが虚勢だろいうことは皆分かっていた。

――大丈夫なはずないのだ。
他人でしかない陽介達でさえこんなに苦しいのに、家族としてずっと共に生活してきた悠が平気なはずがない。
本当に本物の家族のようだったのだ。まるで長年付き添ってきたように笑いあっていたのだ。
その妹を失ってなおも大丈夫だと、自分に言い聞かせるように、こちらを心配させないように気遣ってくる悠が心配に決まってい。
本当は傍にいてやりたい。けれどきっと傍にいたって無理をさせるだけだ。鳴上悠という男は豪気でストレートな物言いをするけれど何よりも相手のことを優先させる男なのだから。
だから病院の入り口で別れたのだ。

「千枝と花村君が言いたいことも分かるよ。…一緒にいたら鳴上君、我慢しそうだから。

雪子の言葉に千枝も陽介も目を伏せる。
改めて言葉にしてみれば己の無力さを知らしめられているようだ。
頼ってばかりいて、肝心なときに力になれない。
もっと頼ってくれと、全員がそう思っていても今の悠にそれを言うのは酷だろう。
無意識のうちに握り締めていた拳が更なる圧力に耐え切れず悲鳴を上げた。

「でもね、花村君は傍にいてあげて欲しいの。鳴上君、一度も泣いてなかったから」

その一言に再び目を見開いた。
そうだ、今思い返せば菜々子が死んでから悠が一度でも取り乱しただろうか?
生田目をテレビに落とそうとした時も一番最初に冷静さを取り戻したのは悠だ。
その後、興奮する仲間たちを説得して、別れ際さえも虚勢を張って。
悠が悲しむ姿を自分たちは見ただろうか?


――その事実に気付いた瞬間、体は勝手に走りだしていた。
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